赤岳(2,899m) 八ヶ岳
冬合宿A
参加者
CL:おみず、SL:ヤンヤン、訓練L:youichi、装備L:なりポン、食担L:かに、装備:棟梁、装備:ケン、食担:りゅう、食担:ホリー(記)、食担:ひろこ
山行日 2018/1/6(土)~1/7(日)
行程
1/6(土)
前夜発23:00名古屋発→3:00美濃戸口着
7:30美濃戸口発→9:00美濃戸山荘→11:30行者小屋
1/7(日)(カッコ内はBパーティ)
7:10行者小屋→8:30(8:10)文三郎尾根赤岳分岐→9:15(8:45)赤岳山頂→9:50(9:25)文三郎尾根赤岳分岐 10:15(9:50)行者小屋→10:50テント撤収開始→11:40行者小屋→13:00美濃戸山荘→14:00美濃戸口
山の歴戦のベテラン1名、夏合宿赤岳からの継続組で本格的な冬山初挑戦の3名、2017年度の新入会員で合宿初参加の4名、2016年度の入会で春合宿経験はある会員2名の合計10名が、約3カ月に渡る打ち合わせ(飲み会?)と訓練を重ね、とうとう厳冬期の八ヶ岳に挑戦することとなった。残念ながら訓練担当として初心者チームを物心両面で支え続けてくれたベテランメンバー1名が急遽事情で不参加となったが、逆に全員にとって訓練の成果がまさに試される機会となった。
1/6日
前夜23:00に堀田を出発し、夜中3:00頃に美濃戸口へ到着。美濃戸山荘へ登る車が複数台あり、我々も車で向かうが途中でチェーンを付けても登ることが出来ず一旦美濃戸口へ戻り、諦めて仮眠。朝6時半前に起床し共同装備を整え7:30に全員で美濃戸口を出発。元々は四駆車で数名+荷物は美濃戸山荘まで行き、車組は行者小屋まで先行する計画であったが、そう混雑していないことと安全をとり、全員歩荷で美濃戸山荘へ行くことに変更した。路面状況は悪くなく凍結・積雪している箇所は少ないが、1名凍結路面で転倒、まだ序盤であり全員慎重に歩く。9:00美濃戸山荘着、凍結・積雪も出てきたことから、全員アイゼンを付けて南沢経由で行者小屋へ向かう。登山道はしばらく積雪・凍結があったものの、途中よりほぼ無くなり土の登山道になり全員アイゼンを外す。南沢の傾斜が緩い箇所まで来るとようやく積雪があるが、雪は少なくトレースもしっかりついている。11:30頃行者小屋に到着。
この日同志会の合宿B及び合宿C訓練も行者小屋テント泊予定でありテントスペースを確保。行者小屋には既に幾つかテントが張られており、中々の賑わい。水場があることを確認しテントを張ると、早速食担からお汁粉の振舞い。疲れた体に甘いものが美味しい。早速晩御飯となるが、夕飯は肉大盛りの豪勢な食事で大満足。お酒もワイン、日本酒、焼酎となんでも有り。あれだけザックがパンパンになりながらも、しっかり酒は入れているのはある意味尊敬。夜になると同志会の合宿A,B,Cメンバーが勢ぞろいし懇親を深めつつ夜は更けていった。夜中の天候は穏やかで雲も無く星が綺麗に見える。当合宿のメンバー1名が寝不足か高山病でやや体調不良。
1/7日
赤岳アタック7:00発のため全員5時起床。天候は快晴で気温も昨日より高い絶好のコンディション。体調不良の1名は当日も体調が戻らず、残念ながら赤岳のアタックは断念しテント内で休憩とする。先発の合宿B、C訓練隊の出発を見送り、ふと阿弥陀岳方面を見ると稜線上の風は強く雪が凄いスピードで舞っている。コースを地蔵経由から文三郎ピストンに変更。ほぼ予定通り7時にA、Bパーティとも同時に出発した。以下アタックはBパーティの記録。
行者小屋より平坦な道を歩み、右手に阿弥陀岳が見えると、7:10頃道標のある行者小屋分岐に到着。左手に進み、ここから樹林帯の登り。樹林帯を抜けて赤岳、横岳、硫黄岳の他、遥か西に北アルプスが見えはじめ、雪でほぼ埋もれている階段を手摺補助に登る。先発の合宿C訓練の赤岳主稜アタックが見えエールを送ると手振りで応答あり。マムート階段(マークが辛うじて見える)を登ると8:10頃文三郎分岐に到着。眼下に権現岳、その向こうに甲斐駒、千丈、北岳が姿を現す。素晴らしい景観。ここから竜頭峰分岐迄は強烈な風が吹き付け、時折耐風姿勢をとりながら早めに通り過ぎる。東側の景色が見えるところ迄登ると、富士山が綺麗に姿を現す。北西からの強風も山頂が盾となり分岐からは風が穏やかになる。ここから岩場の急登、慎重に登ると稜線に着き8:45頃赤岳山頂に到着。快晴で360度の大展望。横岳、硫黄岳、富士山、南ア、中ア、御岳、乗鞍、北アオールスターの登場に全員テンションアップ!山頂も風は比較的穏やかで、厳冬期にしては恵まれたコンディション。とはいえ体温低下防止と登山者も多かったため、滞在は最低限で9:00下山開始。岩場でAパーティともすれ違いあと少しと励ます。途中で再び合宿C訓練のメンバーの大声を聞きつつ、下りは様子を見ながらさくさく下り9:50行者小屋に着、またAパーティも10:15に到着し、無事に登頂成功となった。
翌日悪天予想であったことから、1/8日の中山展望行は中止とし撤退を決定。10:50テント撤収開始し11:40に行者小屋を発、雪も少なくアイゼンは着けず。昼は、日が差すと春山のような気温。数回体温調整の休憩を取りつつ下る。やや体力消耗しているのか数名が転倒、注意して下り13:00美濃戸山荘着、14:00全員無事に美濃戸口に到着した。アタック日の1/7日は快晴、ルートは明瞭、雪はやや少なく、危険箇所は無しと絶好のコンディションであった。今回雪山のベテラン~中級~初心者まで全員で訓練を重ね、雪山でのテント泊、強風での歩行、氷・岩ミックスの岩稜帯での歩行やすれ違いをスムーズに行い予想以上にスピーディーに登ることが出来た。素晴らしい天候・山岳そしてメンバーの最高の合宿であった。